はじめにこんにちは!サステナ編集部です!本日は世界遺産周辺で行われている環境活動について解説したいと思います!世界遺産について世界遺産は歴史や自然の豊かな魅力を伝える貴重な財産です。私たちはその保存と活用を通して、文化と自然の調和を目指しています。同時に、気候変動の中でのカーボンニュートラル実現という挑戦にも注目が集まっています。日本の世界遺産におけるカーボンニュートラル活動屋久島(鹿児島県)屋久島は再生可能エネルギー、特に水力発電を積極的に活用しています。島内の電力はほぼ100%が再生可能エネルギーで賄われています。さらに、屋久島町ではゼロカーボンアイランドを目指し、交通や観光分野でもCO2削減に取り組んでいます。知床(北海道)知床半島周辺の自治体では、ゼロカーボンシティの宣言を行っています。国立公園内では電気自動車の導入や施設の再生可能エネルギー化が進められています。この取り組みにより、観光による温室効果ガス排出の削減が図られています。富士山(山梨県・静岡県)富士山周辺では、登山シーズン中のマイカー規制やシャトルバス運行が実施されています。また、カーボン・オフセットキャンペーンにより、太陽光発電や森林管理プロジェクトで排出を相殺する試みが行われています。これにより、環境に配慮した登山体験が実現されています。小笠原諸島(東京都)小笠原諸島では、有人島である母島においてディーゼル発電から太陽光発電と大容量蓄電池を導入する実証プロジェクトが始まりました。島内の電力の半分以上を再生可能エネルギーでまかなうことを目指しています。この取り組みは、エネルギー自給と環境保全の両立を目指す重要な事例です。姫路城(兵庫県)姫路城では、歴史的建造物の保全と脱炭素を両立する「ゼロカーボンキャッスル構想」が進行中です。城内で使用する電力を再生可能エネルギーへ切り替えるとともに、LED照明や電気自動車の導入も計画されています。これにより、2050年までの実質CO2排出ゼロを目指す取り組みが強化されています。海外の世界遺産におけるカーボンニュートラル活動ガラパゴス諸島(エクアドル)ガラパゴス諸島では、独自の生態系を守るために燃料輸送に伴うリスク低減と再生可能エネルギーの導入が進められています。最大の有人島では、ハイブリッド発電所が稼働し、将来的には100%再生可能エネルギーでの電力供給を目指しています。この取り組みは、生態系保全と地域住民の生活の持続可能性に大きく寄与しています。マチュピチュ(ペルー)マチュピチュでは、過剰観光と廃棄物問題に対応するため、カーボンニュートラル認証を取得するプロジェクトが進行中です。観光客から出る廃プラスチックや使用済み食用油を再資源化する施設が導入され、環境負荷の軽減に貢献しています。また、有機ゴミを熱分解する施設も活用され、炭素固定化と森林再生のための土壌改良材として利用されています。今後の展望これらの事例は、世界遺産の保全と環境対策が両立できることを示しています。今後、各地の取り組みがさらに発展し、国際的なネットワークを通じて技術と知見が共有されることが期待されます。私たち一人ひとりも、持続可能な選択を日常生活に取り入れることで、未来の文化遺産と環境を守る力になれるでしょう。参考文献:HATCH (自然電力) 「『カーボンニュートラルの実現に一番近い島』屋久島で出会う…SUMU Yakushimaとは?」 (2023年10月12日)shizen-hatch.net環境省 釧路自然環境事務所 「知床国立公園・羅臼町、斜里町のゼロカーボンパーク登録について」 (2024年9月13日)hokkaido.env.go.jp一般社団法人環境金融研究機構 (RIEF) 「東京都、小笠原の母島を再エネ100%の『ゼロエミッション・アイランド』に」 (2018年12月29日)rief-jp.org国立環境研究所 環境展望台ニュース 「米独仏に続き日本も!ガラパゴス諸島の低・脱炭素化を支援」 (2023年8月4日)tenbou.nies.go.jpUNWTO One Planet “Machu Picchu: the First Carbon Neutral Wonder of the World” (2021年9月2日発表)unwto.orgEnergyShift 「姫路城をゼロカーボン化 2050年までの実質排出ゼロを目指す」 (2022年2月21日)energy-shift.com