7月7日に投開票がおこなわれる東京都知事選挙の候補者が告示され、過去最多となる56人が立候補を表明しました。過去最多だった前回(2020年)の22人から比べると、その数を大きく増やしています。増加の要因としては、残念ながら一部の候補者によるポスター関連の問題行為が物議を醸しているように、街頭演説や政見放送、ポスターを利用した売名目的の出馬が多い印象です。ちなみに、都知事選への出馬には売名などを目的とした候補者の乱立を防ぐため、300万円の供託金(得票数が有効投票総数の10分の1に達しなければ没収)がかかります。それでも、メディア露出で知名度の上昇を図れるなら300万円という広告費は安いという計算なのかもしれないですね。本記事では乱立する候補者の中から主要な候補者、なおかつ環境政策への考え方に注目してみようと思います。主要な候補者都知事選で得票率で上位に来ると予想される候補者の環境に対する政策や考えを見ていきます。小池百合子氏2016年から2期連続で都知事を務めている現職の小池氏は、「世界をリードする脱炭素の取り組み」「東京のみどりを守り、活かす取り組み」を掲げています。選挙期間中には、都が管理をする2つのダムを訪れました。クリーンな水力発電を安定的に行う白丸調整池ダムと、国内最大規模の水道専用の小河内ダムです。知事は電気を減らす・創る・貯める(HTT)の取組が重要であるとしています。石丸伸二氏元広島県安芸高田市長を務めた石丸氏が掲げるのは、「経済と環境 二つのエコの両立」です。経済を軸として環境を整備する、人と自然の調和を図り物質的・精神的な豊かさを追求する、といった取り組みを進めていくとしています。安野貴博氏AIエンジニアの安野氏は、マニフェストで環境政策については触れていません。清水国明氏タレントである清水氏は、芸能界きっての自然環境派だそうですが、選挙公報には環境政策に関する記載はありません。田母神俊雄氏元航空幕僚長の田母神氏は、環境問題に関する具体的な政策提案はありません。蓮舫氏蓮舫氏は東京全体をよくするというテーマで、神宮外苑の緑を守るということを掲げています。しかしながら外苑の再開発事業はすでに施行が認められて環境影響評価も終わっているため、再開発の撤回までは言及していません。主要な候補者の各環境テーマへの考え気候変動対策太陽光パネル義務化原発再稼働小池百合子グリーン水素など次世代エネルギーの可能性を伸ばした総力戦。進めるべき。都内エネルギー消費量の約3割を占める「家庭部門」対策は重要。安全確保と地元の理解が大前提で、国の動向を注視したい。石丸伸二経済合理性を軸に再考すべき。やめるべき。費用対効果に懸念がある。どちらかと言えば賛成。慎重な検討を要するが、電力の安定供給は優先順位が高い。安野貴博カーボンハーフを引き続き目指しつつ進捗は客観的に評価すべき。どちらかと言えば進めるべき。再生可能エネルギーの普及促進には賛成、丁寧な課題解決が必要。再稼働には賛成、但し地元の理解を得る対話は必須と考える。清水国明再生可能エネルギーの開発支援、パークアンドライド等の施策実施。どちらかと言えばやめるべき。リサイクル問題等のリスクに対する分析が優先。反対。危険性と核の廃棄問題の見通しが不確定なため。田母神俊雄意義があることを無理ない範囲でやる。やめるべき。誰が儲けるためにやるのか、甚だ疑問。(太陽光パネルの生産国である中国の利益になるためやめるべき)賛成。安全性を確保しながら使う。原発は経済成長には必要。蓮舫非常に重要な政策であり取組みを加速させるべき。どちらかと言えば進めるべき。方向性は否定しないが、トップダウンで決められた点は問題。どちらかと言えば反対。実効性ある避難計画策定・地元合意がないまま再稼働は認めない。上記のテーマに限ってみれば、現在推し進めている施策もある現職の小池氏が前向きで、経済合理性を追求する石丸氏はやや後ろ向きに感じられます。https://www.tokyo-np.co.jp/article/336649まとめ都知事選挙の投票はいよいよ今週末に迫ってきました。多数の候補者がひしめき合っていますが、どの候補者が知事となっても東京を持続可能な都市にする活動に尽力してもらいたいですね。候補者選びで今一つ決め手に欠いているという方は、候補者の環境に対する考え方も参考にしてみてはいかがでしょうか。#候補者一覧野間口翔沢繁実大和行男木宮光喜小池百合子内海聡石丸伸二小野寺紘毅新藤伸夫竹本秀之桜井誠ドクター・中松安野貴博清水国明AIメイヤー桑原真理子後藤輝樹河合悠祐福本繁幸黒川敦彦桑島康文田母神俊雄蓮舫内藤久遠内野愛里石丸幸人尾関亜弓小松賢加賀田卓志福永活也犬伏宏明武内隆遠藤信一上楽宗之二宮大造中江友哉舟橋夢人山田信一加藤英明草尾敦津村大作横山緑前田太一南俊輔福原志瑠美木村嘉孝三輪陽一松尾芳治穂刈仁小林弘加藤健一郎ひまそらあかね向後真徳牛窪信雄古田真アキノリ将軍未満