はじめに2023年は阪神タイガースが18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一でプロ野球界のみならず、チームスローガンのA.R.E.になぞらえた「アレ」という言葉が流行語大賞にもなり日本中を盛り上げました。2024年のNPBペナントリーグの開幕まで1カ月を切り、各球団が日本一を目指してキャンプ期間を過ごしオープン戦を戦っています。そんな中我々サステナ編集部は、「日本で一番環境にやさしい球場ってどこだろう?」と疑問に思い、NPB12球団が本拠地としている球場が行っているESGの取り組みについて調査しました。前回はセ・リーグ編をまとめましたが、今回はパ・リーグ編です!各球場ごとに、様々な取り組みを行っているのでぜひご覧ください。【セ・リーグ編 はこちら】https://sa-today.jp/articles/npb-esg-central【話題の高校野球新基準バットが環境に及ぼす影響 はこちら】https://sa-today.jp/articles/new-modelbat京セラドーム大阪「省エネ推進」「緑化維持」2023年見事パ・リーグ3連覇を成し遂げたオリックス・バファローズが本拠地とする京セラドーム大阪では、以下の取り組みを行っています。雨水の再利用システムによる水道使用量削減ペーパーレス化の推進による環境負荷低減ゴミの分別による3R推進によるゴミ発生量削減省エネ推進し、エネルギー使用量低減ドーム周辺デッキを津波避難施設とした防災機能維持ドーム周辺デッキに緑地帯を配置し緑化維持に店舗運営会社であるエームサービス株式会社と協働した持続可能な開発目標に向けた食の取り組みhttps://www.kyoceradome-osaka.jp/topics/3388/PayPayドーム「選手のバットを再利用したエコカップ」昨年2位に終わり、今シーズンは小久保新監督の下パ・リーグの王座奪還を期すソフトバンク・ホークが本拠地とするPayPayドームですが、球場のプラごみ削減施策としてホークス選手のバットを再利用したエコカップ施策を行っています。2023年の開幕3連戦でこの取り組みを行ったところ、おかわり含めてなんと2,000杯のビールがこのエコカップで売れたようで、プラごみを7.7%削減することに成功したようです!ファンが選手の利用したバットを再利用したエコカップでビールを飲み、それが環境にやさしいってすごくいいですよね。このエコカップ、『森のタンブラー for 福岡ソフトバンクホークス 』という植物原料を55%活用したエコタンブラーで、植物繊維由来の凹凸がきめ細やかな泡を生み出し、ビールがおいしくなるんですって!https://harenohi.asahigroup-japan.co.jp/special/8/ZOZOマリンスタジアム「再生可能エネルギー100%」2023年シーズンは吉井監督のマネジメント、佐々木投手の活躍でAクラスになった千葉ロッテマリーンズの本拠地球場であるZOZOマリンスタジアムですが、2021年に再エネ100%に切り替えが行われています。千葉市保有施設で再生可能エネルギー100%の電力に切り替えが実施されるのは初めてだったようですhttps://www.marines.co.jp/news/detail/00007129.html楽天モバイルパーク宮城「再生可能エネルギー100%」今年松井投手がメジャーリーグに挑戦した中でリーグ優勝を期す東北楽天イーグルスが本拠地とする楽天モバイルパーク宮城ですが、2022年に再生可能エネルギー100%を切り替えています。これにより、CO2総排出量は2021年の実績値と比較して年間で約2,600t、約90%分の削減効果が見込まれたようです。https://www.tokyo-dome.jp/csr/environmental/ベルーナドーム「SAVE THE EARTH Lions GREEN UP! プロジェクト」松井監督率いる西武ライオンズが本拠地とするベルーナドームですが、「SAVE THE EARTH Lions GREEN UP! プロジェクト」という取り組みを行っています。環境にやさしい以下の取り組みが主にあります。ゴミの分別強化ペットボトルからペットボトルへリサイクル球場内店舗でのプラスチック製品削減食品廃棄物のリサイクル環境に優しいレジ袋への切り替え若獅子寮やドームエリアの飲食店で発生した食用廃油からバイオディーゼル燃料を精製チャリティーオークションの開催https://www.seibulions.jp/lfriends/environment/green_up.htmlエスコンフィールド「リサイクルプロジェクト」昨年は札幌ドームから本拠地を移転し注目を集め、今期はパ・リーグ優勝を狙う北海道日本ハムファイターズが本拠地とするエスコンフィールドですが、2021年シーズンから、選手が使用しなくなったユニフォームとともに、球場内でファンからグッズ等を回収して、繊維レベルまで分解した素材を利用して新たなグッズや来場プレゼントを制作するというプロジェクトに取り組んでいます。また、2014年から「グラブを本に持ちかえて」という読書促進キャンペーンも実施しており、球場に来場したファンから読み終えた書籍を集めて、シーズン終了後に読書環境の整備に取り組む一般社団法人へ年間400~1,000冊ほどの本を寄贈する活動を行っています。https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/sports/action19.php最後にパ・リーグ球団の本拠地で取り組まれている環境にやさしい施策について紹介してきましたが、環境に高い関心を持つ皆様、そして野球ファンのみなさまも楽しんでいただけたでしょうか!興行として日本に欠かせない野球ですが、伝統を守るためにも持続可能なNPB運営が大事になってきます。球場に足を運ぶ際にこうしたいろいろな取り組みを発見するのもまた楽しみかもしれませんね!関連記事【セ・リーグ編 はこちら】https://sa-today.jp/articles/npb-esg-central【話題の高校野球新基準バットが環境に及ぼす影響 はこちら】https://sa-today.jp/articles/new-modelbat