マリルージュの日とは?毎月21日は「マリルージュの日」です。この記念日は歌手で女優の夏木マリさんと、パーカッショニストで音楽プロデューサーの斉藤ノヴさんが代表を務める一般社団法人「One of Loveプロジェクト」によって制定されました。One of Loveプロジェクトは、音楽とバラを通じて途上国の子供たちの教育環境を整え、その母親たちの雇用支援を行うことを目的とした社会貢献活動です。夏木マリさん自身が品種改良に関わった赤いバラ「マリルージュ」の認知度を高めることを目的に、この記念日が生まれました。賛同する生花店でマリルージュを販売し、得られた収益の一部が支援活動に充てられる仕組みで、ビジネスと社会貢献を結びつけた新しい形のチャリティーと言えます。毎月21日が選ばれた理由は、プロジェクトが毎年6月21日の「世界音楽の日」に合わせてチャリティーコンサート(GIG)を開催していることに由来します。「常に支援を続けていく」という姿勢を象徴する日として21日とされ、日本記念日協会にも正式に認定・登録されています。バラで世界を変える?マリルージュの仕組み一輪のバラが世界を変えることなんてできるのでしょうか?マリルージュには、そんな思いが込められています。夏木マリさんがエチオピアを訪れた際、どの飲食店のテーブルにも一輪の赤いバラが飾られている光景に心を動かされました。現地では国を挙げて農薬の使用を極力減らす低農薬のバラ栽培が推進されており、自国産の高品質なバラを海外へ輸出していたのです。しかし当時、日本ではエチオピアを含むアフリカ産のバラが定期的に輸入されていない状況でした。そこで夏木さんは国内の育種家に協力を仰ぎ、オリジナル品種の開発に着手します。こうして色合いと花びらの形にとことんこだわって誕生した元気な赤いバラが「マリルージュ」です。ちなみに名前は夏木マリさんの「マリ」とフランス語で赤を意味する「ルージュ」を組み合わせたものになっています。現在、「One of Love」に賛同するフラワーショップでマリルージュが販売されています。協力店では毎月21日にマリルージュを使ったワークショップやトークイベントなどが開催された例もあります。お店でバラを購入すると、その代金の一部がOne of Loveプロジェクトを通じて寄付金となります。マリルージュの売上は、途上国の子供たちへの教育支援や現地で働くお母さんたちの自立支援に役立てられています。例えば、子供たちに学校の制服や教科書・文房具を届けたり、きれいな飲み水を確保する支援、基本的な医療サービスの提供、衛生環境の改善など、多方面にわたるサポートが行われています。マリルージュと環境問題の関係ところで、バラを手にすることが環境にどんな影響を与えるか考えたことはありますか?実は、切り花のバラを育てる過程では大量の農薬やエネルギーが使われるため、環境への負荷が問題視されています。例えば、合成農薬の多用は水や土壌の汚染を招き、農園で働く人々の健康にも悪影響を与える恐れがあります。さらに、日本の市場で流通する花の多くは遠く海外から空輸されており、その際に排出されるCO2も無視できません。こうした中、近年では環境に配慮した花の栽培や流通を目指す動きも広がってきました。エチオピアのように低農薬でバラを育てる取り組みはその一例で、高品質な花と環境への配慮を両立させています。また、温暖な地域の太陽の下で育てたバラを空輸するほうが、寒冷地で温室栽培するよりもトータルのCO2排出量が少ないという研究結果もあります。持続可能な生花産業とは、このように農薬やエネルギーの使用を抑えつつ、働く人々の待遇にも配慮した栽培・流通を実現することです。具体的には、有機栽培に切り替えたりフェアトレード(公平貿易)認証を取得したり、流通段階で無駄な廃棄を減らす(いわゆるロスフラワー対策)など、様々なアプローチがあります。マリルージュの試みも、こうした「エシカル消費(倫理的な消費)」の流れに沿ったものと言えるでしょう。美しいバラを手にしながら環境や社会に配慮した選択ができる点で、マリルージュを購入することには大きな意義があります。この活動は国連のSDGs(持続可能な開発目標)にも合致しており、「質の高い教育をみんなに」や「ジェンダー平等を実現しよう」といった目標にも直接貢献しています。花を愛する私たちが日常の中で気軽に地球と社会に優しい行動を取るきっかけとして、マリルージュは身近で素敵な取り組みなのです。あなたもできる!マリルージュの日に参加しようマリルージュの日の理念に共感したら、ぜひあなたもその輪に加わってみませんか。自分のできる方法で、バラの花に託された支援の想いを広げることができます。生花店でバラを購入する賛同するお花屋さんでマリルージュ(または象徴として赤いバラ)を実際に購入してみましょう(協力店舗は公式サイトで紹介されています)。あなたがお花を買うことが、そのまま支援につながります。SNSで発信する手に入れたバラやプロジェクトの情報をSNSでシェアしてみましょう。写真とともに「#マリルージュの日」や「#OneofLoveプロジェクト」といったハッシュタグを付けて投稿すれば、多くの人に活動を知ってもらうことができます。寄付やイベントに参加するOne of Loveプロジェクトへ直接寄付をすることも可能です(公式サイトからクレジットカードで手続きできます)。また、毎年6月21日にはチャリティーコンサート「One of Love GIG」が開催されるので足を運んでみるのも良いでしょう。プロジェクトのオリジナルグッズを購入して支援する方法もあります。音楽を楽しみながら参加できるイベントは、支援の輪を広げる大きな力になります。ぜひ次の21日には真紅のバラを手に取って、「マリルージュの日」に参加してみませんか。美しい花に込められた想いを共有することで、あなたの行動が誰かの未来をそっと支える力になるかもしれません。